プラセンタは豚や馬の胎盤から抽出されたエキスで、次のような際立った特徴を持っています。
● 非常に多種類の有効成分を含んでいる。
アミノ酸、蛋白質、ビタミン、ミネラル、糖類、核酸、酵素などを含んでいます。
● いろいろな成長因子を含んでいる。
成長因子としてはEGF(上皮細胞増殖因子)やFGF(線維芽細胞増殖因子)が含まれています。従って、シミ対策、美白、シワ対策などに効果があります。
馬由来のプラセンタは豚由来のプラセンタと比べてアミノ酸がたくさん含まれていると言われています。プラセンタを利用する場合には、馬由来なのか豚由来なのかをチェックしておきましょう。
植物性のプラセンタもありますが、これは成分構成が似ているだけのものです。(植物には胎盤などないので・・・。)
また、人由来のプラセンタも医療用としてはありますが、一般人が入手できる商品には使われていません。
アルジルリンという化粧品成分は別名「塗るボトックス」などとも呼ばれており、シワの改善に効果があります。
ボトックスが注射で皮膚内に入れなければならないのに対して、アルジルリンは皮膚に塗るだけで効果があります。しかし、その作用はボトックス同様、神経系に働きかけて表情筋の緊張を和らげることです。
ボトックスと比べたアルジルリンのメリットは、
● 塗るだけなので手軽
● 自分でケアできる
● 価格が安い
● 安全(副作用が報告されていない)
といった点です。一方、デメリットは、
● 効果が出るまでに時間がかかる(2週間~1ヶ月)
という事です。総合的に見れば、かなり注目の成分でしょう。
AC-11という成分は、DNAの損傷を修復する働きがあります。DNAに直接作用するという点で画期的です。
AC-11は南米のキャッツクローという植物から抽出されるものですが、この植物は意外と昔から原住民の間で薬として利用されていたようです。
DNAの損傷は紫外線や活性酸素など、いろいろな要因で起こります。一旦発生した損傷は細胞分裂によって継承されるので、ダメージがどんどん広がって行きます。
最悪の場合は癌になります。
そうでなくとも、臓器の異常につながったりします。
皮膚に関しては、シミやシワの増加につながります。
AC-11はそうした異常を修復したり、予防したりしてくれるわけです。
日焼け止めクリームにAC-11を配合した場合、水ぶくれや紅斑の発生が明らかに抑えられます。
AC-11は肌に塗布するタイプだけでなく、サプリメントやドリンクにもなっていますね。
保湿成分といえばヒアルロン酸が有名ですが、そのヒアルロン酸の2倍もの保湿能力を持つ成分がリピジュアです。
リピジュアは日油株式会社の開発した成分です。人工臓器などに用いられていることからもわかるように、人の細胞や組織となじみ易いという性質があります。
その理由は人の細胞膜と分子構造が似ているためです。
肌にやさしいのです。
リピジュアの特長をまとめると、
★ 保湿能力が高い(ヒアルロン酸の2倍程度)
★ 保湿能力が長続きする
★ 洗顔でも保湿効果が失われない
★ 肌にやさしく、なじみ易い
といった感じです。
実は、リピジュアは既にいろいろな化粧品や医薬品に配合されており、その品目数は2,600品目にも及ぶそうです。(成分としては、「ポリクオタニウム-51」と表示されています。)
リノレックSは厚生労働省に認可されている数少ない美白成分の1つです。(現時点で認可されているものは、わずか9種類程度です。)
リノレックSはサンスターが開発した成分で、その開発過程ではかなり難航したようです。実に18年の時間を要したそうです。
一般に美白成分はメラニンができないように予防するタイプと、メラニンを漂白するものに分けられます。
さらに予防タイプは酵素チロシナーゼに働きかけるものと、活性酸素を無害化するものに分けられます。(チロシナーゼはメラニンを作る酵素です。)
美白成分にはチロシナーゼの働きを阻害するものが多いのですが、リノレックSはチロシナーゼ自体を分解してしまうのです。そのため、強力な美白効果が期待されます。
実際に試してみたい場合は、サンスターのエクイタンスという美白コスメで。
前回は「エルゴチオネイン」、今回は「メタロチオネイン」というタンパク質についてです。
「チオ(thio)」というのは硫黄を表しています。つまり、どちらも硫黄を含んでいるわけです。
また、「メタロ」は「metal」に由来しています。金属も多く含んでいるということですね。
メタロチオネインは生体防御物質として説明されることが多いようです。最強の生体防御物質とも呼ばれています。
基本的には抗酸化作用があり、細胞の老化を防止します。
肌に対しては、美白効果があります。これは酵素チロシナーゼの活性を弱めるからです。チロシナーゼはメラニンを作ろうとする酵素ですから、その活性を弱めるということはメラニンの産出が減るということです。
もともとメタロチオネインはメラノサイト(メラニンを作る細胞)に存在しています。ただ、分解されやすいらしく、放っておくと量が減ってチロシナーゼを抑制できなくなってしまうのです。
そこで、美白成分としてメタロチオネインを化粧品に配合する事があります。
エルゴチオネインという成分は抗酸化効果で知られているようです。ビタミンCやビタミンEよりも強い効果があります。
同じ抗酸化物質でも、ビタミンCとは次の点で対照的です。
● エルゴチオネインは熱や酸などに強い
● エルゴチオネインは体内に蓄積されている
動物の生命活動に必要な成分であるものの、ほとんどの動植物は体内で生成できないそうです。つまり、人間も食事から摂取しているということですね。
エルゴチオネインは抗酸化作用によって肌(や他の部位)の老化を防止します。それだけでも美容効果があるわけですが、その他に美白効果やシワの改善効果もあります。
美白効果としては、ビタミンCと同様にチロシナーゼの働きを抑えてメラニン生成を減らします。当然、シミ予防に有効です。
皮膚のコラーゲンが紫外線などで傷ついたまま修復されないと、肌の弾力性が失われてシワの原因となります。
だからといって、食べ物でコラーゲンを摂取しても、確実に皮膚にコラーゲンが補給されるとは言えません。2つのカベがあるのです。
まずは、腸で吸収される時にコラーゲンはアミノ酸に分解されてしまうということ。一旦、“部品”に分解されたものが元に復元される保証はないのです。
次に、コラーゲンを必要としている体の部位は皮膚以外にもたくさんあるということ。肌のためにと思って摂取したコラーゲンが皮膚には行かなかったということも多いわけです。
ということで、傷ついたコラーゲンの修復は“現地”で行うのがベストでしょう。つまり、本来コラーゲンを生成するはずの線維芽細胞に頑張って働いてもらうということです。その作用をもった成分がFGF(線維芽細胞増殖因子)なんですね。
化粧品の有効成分には色々な性質があって、必要な場所にタイムリーに送り届けるのが一苦労な場合もあるんですね。同じ濃度の同じ成分でも、そのあたりの違いで効き方に差が出たりします。
例えば、様々な効果の期待できるビタミンCは、様々な弱点も併せ持っています。熱や光に弱く、皮膚の脂にはじかれて浸透しません。また、体の中にストックできないので、こまめに補給しないといけないんですね。
もっとも、ビタミンCの不安定な性質がうまく働いて、シミ予防に効果を発揮したり、活性酸素を無害化したりするのですが・・・。
また、コラーゲンも補給の面で注意が必要ですね。コラーゲンは肌のハリやシワ防止に無くてはならない成分ですが、食事で補給しても皮膚の必要な部分に送り届けられるわけではないのです。
このように、それぞれの成分にはそれぞれの事情による弱点があるので、いろいろな工夫によって解決する必要があるのです。
そうした工夫の代表は浸透技術です。例えば、そのままでは皮膚に浸透しない上に不安定なビタミンCには、①ビタミンC誘導体、②導入技術(イオン・超音波)、③ナノ技術、などが開発されています。
ビタミンAは皮膚の新陳代謝にかかわる成分です。古い角質を取り除いたり、皮膚の細胞が生まれ変わるのを促したりします。
皮膚の新陳代謝が活発になれば、メラニンが溜まりにくくなります。つまり、シミが出来にくくなるのです。
また、ビタミンAには皮膚のコラーゲンやヒアルロン酸を増やす働きもあります。そのため、シワに対しても効果があります。
いろいろな働きをする点で、ビタミンCと似ていますね。
“似ている”といえば、ビタミンCと同様に、ビタミンAにはトレチノインという誘導体があります。
トレチノインはビタミンAと同様な作用を持っていますが、その強さはビタミンAの50~100倍もあるんです。それで、トレチノインは医療機関でしか使えません。一般的な化粧品に含まれるのはビタミンAだけなのです。
保湿成分と言えば、セラミド、ヒアルロン酸、アミノ酸、尿素などがお馴染みですね。
セラミドは細胞間脂質とも呼ばれる成分であり、また、皮膚の天然保湿因子に含まれているのがアミノ酸や尿素です。つまり、これらの保湿成分は皮膚に自然に含まれる成分です。
そして、保湿成分は洗顔等で比較的簡単に失われてしまうんですね。
当然、肌はカサカサに乾燥していまいます。
ところが、洗顔などで失われない保湿成分もあります。
その名前は、「リピジュア」。
リピジュアは保湿能力も強力で、ヒアルロン酸の約2倍の保水力があります。注目の保湿成分と言えるでしょう。
化粧品成分でよく見かける「AHA」。
フルーツ酸と言います。
柑橘系のフルーツに含まれているのでこの名があるのですが、実は、フルーツ酸(AHA)は1種類の酸ではありません。
● グリコール酸
● 乳酸
● クエン酸
● リンゴ酸
の4種類の酸をまとめてフルーツ酸(AHA)と呼んでいます。
AHAは酸なので、皮膚を溶かす作用があります。そのため、古い角質のピーリングに用いられます。医療機関ではケミカルピーリングにグリコール酸を用いることが多いようです。
ピーリング作用は、
● AHAの濃度
● AHAのペーハー
● 作用時間
で強さが決まります。ペーハーは電離度を表す指標ですが、酸の強さと思っておけばよいでしょう。
市販の化粧品には低濃度のAHAが含まれている事が多いですが、その場合はピーリング効果はあまり期待できず、保湿効果や他の効果を狙って配合している可能性があります。
EGFは表皮細胞の分裂や成長を促進します。当然、肌をフレッシュな状態に保つのに効果が期待されます。
また、FGFは線維芽細胞を活性化します。そのため、コラーゲンの生産を増やす効果が期待されます。
EGFもFGFも、若い肌を維持するのに有効な成分なのですが、これらを同時に塗布すると相乗効果のあることがわかっています。EGFはFGFの作用を大幅に高める効果も持っていたんです。
FGFの入った化粧品を使うのであれば、EGFも配合されているか、同時に利用できるものを選ぶと良いですね。
以前書いたEGFという成分は、表皮細胞の増殖や成長を促す成長因子でした。同じく皮膚に絶大な影響のある成長因子に、FGF(線維芽細胞増殖因子)という成分があります。
FGFは表皮の下にある真皮層でコラーゲンの生成にかかわっています。つまり、FGFの分泌が減るとコラーゲンが生成されにくくなるわけです。
コラーゲン(やエラスチン)は肌の弾力構造を作り上げています。紫外線やその他の原因によってその弾力構造が傷つくと、新たにコラーゲン(やエラスチン)を作って修復が行われます。
ところが、加齢などでFGFの分泌が減ると、コラーゲン(やエラスチン)の生成量が少ないので、思うように弾力構造を修復することができません。
このようにして、肌の弾力性が失われ、シワが成長していきます。
FGFは外から補給してあげても有効であることがわかっています。今や、化粧品の成分としてもよく見かけるようになっていますね。
エラグ酸はビタミンCと同様な作用を持つ化粧品成分です。つまり、エラグ酸は次のような働きをします。
● メラニンの生成を抑制
● メラニンの脱色
● 抗酸化作用
特に、メラニンの脱色効果は高く、ハイドロキノンとも比較されることがある位なんですね。ハイドロキノンに違和感がある方は、エラグ酸の配合されている化粧品を試してみる価値があります。
ただ、エラグ酸にしても、ハイドロキノンにしても、AHAにしても、一般の化粧品では低濃度のものばかりです。高濃度のものは医療機関のみで扱えることになっています。
EGFは“ノーベル賞成分”としてすっかり有名になった成分です。日本語では「上皮細胞増殖因子」といいます。
皮膚は上層を「表皮」、下層を「真皮」と言いますが、EGFは表皮の細胞分裂や成長を促進させる働きをします。
つまり、新しい細胞を作り出して、肌を若返らせるのに効果があるのです。
そもそも、年齢とともにEGFの量が減り、それが肌の老化の大きな原因になっているんですね。減った分を外から補ってあげれば、肌のターンオーバーが正常化されることが実験でわかっています。
このような事から、化粧品の成分としてよく配合されるようになりました。
肌のターンオーバーが乱れると、古い角質がスムーズに剥がれ落ちずに残ってしまいます。すると、ますますターンオーバーが乱れて悪循環に陥ります。こうして、肥厚した古い角質ができるのです。
このような角質はシミや大人ニキビの原因となります。なるべく早く古い角質を取り除いて、肌のターンオーバーを正常化したいものです。
実は、その目的にピッタリの化粧品成分があるのです。
その名前は、「アラザイム」。
アラザイムにはユニークな性質があります。古い角質だけを選んで取り除いてくれるのです。新しい角質はそのまま残るため、敏感肌にも優しい成分なんです。こんな性質を持っている成分はアラザイムだけだそうです。
アラザイムのもう1つの特徴は、人間の体温や冷蔵庫の温度を含む幅広い温度領域で高い活性を持っているのです。つまり、温度を気にせずに使えるということですね。
シミ取り効果の高い美白成分で、アルファアルブチンというものがあります。アルブチンといっても、従来よく配合されていたアルブチンではありません。従来の成分はベータアルブチンです。
アルファアルブチンは江崎グリコとスイスのペンタファーム社が開発した美白成分です。分子構造は、ハイドロキノンにブドウ糖をα結合させたもので、ハイドロキノンや従来のベータアルブチンに近い構造をしています。
アルファアルブチンはハイドロキノンとベータアルブチンの中間的な性格を持っています。美白効果はハイドロキノンほどではありませんが、従来のベータアルブチンの10倍以上強力です。
また、副作用や刺激の強さなどはハイドロキノンより弱く、安全性の高い美白成分です。ハイドロキノンはちょっと・・・、という人にシミ取りの有力な選択肢となりそうです。
WHITE377という美白成分があります。その美白効果は、最強の美白剤と言われるハイドロキノンの実に2100倍にもなると謳われています。
この数字には正直驚きました。ただ、もう少し調べてみると、この2100倍という数字はチロシナーゼの活性阻害能力を表す数字でした。
酵素チロシナーゼの働きを抑えればメラニンの生成が減りますので、チロシナーゼ活性阻害能力が高ければ美白効果は高いでしょう。ただ、チロシナーゼ活性阻害能力が2100倍になったからといってメラニン生成量が2100分の1になるとは限りません。10分の1かもしれないですし、もしかしたら変らないかもしれません。
また、2100倍という数字は試験管内の実験で得られた結果だと思いますが、実際の人間に適用した場合にも同じ結果が得られるとは限りません。人間の体内の方が遥かに複雑な環境だからです。
ということで、美白効果2100倍という数字をどこまで真に受けてよいのかはわかりません。臨床実験の結果を見るまでは何とも言えないところです。
なお、WHITE377はハイドロキノンより刺激が少ないので、その点はメリットですね。
ハイドロキノンは押しも押されもしない「強力な漂白成分」です。現時点で臨床実験レベルでの有効性が確認されている漂白成分のなかで、おそらく最強でしょう。やはり代表的な漂白成分であるアルブチンの100倍くらいは漂白作用が強いでしょう。
頑固なシミに悩む人にとって、ハイドロキノンは忘れることのできない成分なのですが、何しろ使いにくいのが難点です。
まず、刺激が強く副作用もあります。濃度にもよりますが、赤く炎症を起こす場合があります。副作用としては白斑が有名です。これは色素が抜けてしまって不自然に白くなってしまうものです。
また、熱や光に弱く酸化されやすい性質のために保存性も悪く、冷蔵庫に保管しても長期保存はできません。せいぜい、1~2ヶ月が限界と言われています。
このように、ハイドロキノンの効果は魅力的なものの、使い勝手が悪いという問題があるのです。
そこで、開発されたのが新安定型ハイドロキノンです。これはハイドロキノンを安定化物質というもので保護するような分子構造をしており、従来のハイドロキノンと比べて熱や湿度に対する安定性が大幅に改善されています。
それでいて、漂白効果の方は従来のハイドロキノンとほぼ同様です。新安定型ハイドロキノンは、ほとんどのケースで従来のハイドロキノン以上の利用価値があるのではないでしょうか。